男心を描く事に定評のある西川美和監督作品。妻を事故で亡くした時、不倫していた人気小説家が別の被害家族と交流する事で妻の死を受け入れていく話。悲しみを受け入れる事、自分の気持ちに気がつく事、自分が受けていた幸せ。全てを無くしてから時間をかけて全てに気がついていく。そんな心の流れをとても丁寧に描いている。心にしみる。良作。
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【映画】奇跡がくれた数式
極めて直感的、天才的な閃きによりインドの魔術師と呼ばれた天才数学者ラマヌジャンの生涯を描いたドラマ。十分な教養がなかったため証明を知らなかった。そんな才能を大切にしたケンブリッジ大学教授との友情の話。余計な脚色もなく辛い時代も含めて淡々と描く人生が心にくる。邦題は合格。良作。
【映画】ダーティ・グランパ
妻に先立たれた祖父が大暴れするセクシーコメディ。ロバート・デ・ニーロがこんな下品なコメディに出るなんて!って思うぐらい意外な作品。堅苦しく生きる孫に生きる道を教えるためなのか、妻との約束を果たすためなのか、己のためなのか。とにかくデニーロが最高。普通。
【映画】フライボーイズ
ライト兄弟が発明した飛行機が第一次世界大戦に投入された時代、飛行部隊に志願したアメリカの若者のドラマ。制作費70億円の圧倒的な空中戦、というふれこみ通り空中戦はすごい。だが騎士道が残っているいう事と恋と友情と成長といろんな要素をごった煮にしてその表現方法がいまいち心にはまらなかった。なんか柔らかい空気感。飛行機ができたばかりの空中戦を見るぶんにはとても良い。普通。
【映画】とらわれて夏
ケイト・ウィンスレットとジョシュ・ブローリンの演技が素敵な人間ドラマ。脱獄犯との心に傷のあるシングルマザーの恋模様。監督の腕が試される設定であるが人間を描く事に評価の高いジェイソン・ライトマン監督の力を存分に感じられる。短期間で恋に落ちる部分は急だが濃密なシーンで理解させられる。邦題はわからなくはない。良作。
【映画】ゴッド・タウン 神なきレクイエム
フィリップ・S・ホフマン最期の主演作。タイトルと煽り文から復讐劇かと思いきや掃き溜めの街の日常を綴っただけの作品だった。治安の悪い街から抜け出せるものはいないし、外から来て馴染めるものもいない。主演の力でなりたった。邦題がすべての元凶。原題はただの街の名前。残念。
【映画】二つ星の料理人
ハングオーバーシリーズで有名なブラッドリー・クーパー主演。人としてクズだけど料理人としては天才な男が世界一のレストランを目指す。内容は特にひねりもなく悪いところもなく驚きもないが全体のバランスは悪くない。分子ガストロノミーが世界最先端になった時代、数年のブランクが天才を過去のものにする料理界のスピード感を感じた。邦題は合格。普通。
【映画】ゲット・アウト
黒人男性が白人の恋人の実家を訪れるとそこは不思議な空間だった。「レイシズム」という難しい題材をホラーでありあながらコメディタッチで表現する事に成功している。何より出演者達の演技が上手い。召使いの演技は特に気に入った。最後まで見てもう一度見ると細かな設定が分かる。白人文化を学ぶにも良い。良作。
【映画】ロッキー・ザ・ファイナル
ロッキーシリーズ最終作。ロッキーシリーズはちゃんと観たことないんだけどそれでも名場面は覚えてる。そんなシリーズの締めの作品はとても分かりやすいメッセージを分かりやすく伝えてくれるドラマだった。難しいことはない。ひねりもない。だけどメッセージは伝わる。王道。個人的に気に入ったメッセージは「心は歳をとらないことを証明してみせて」。心の火を灯せ。評価は普通。