【サッカー】 World Challenge vs Chelsea FC 2019/07/19 International Stadium Yokohama

結果:個人で負け、組織で負け、体力で勝った 1-0

得点:ダミアン

警告:無し

退場:無し

遷移:1-0

総評:90点

公式記録

トラッキングデータ

レビュー

プレシーズン➕新監督➕エースの移籍という条件ではあるが昨年のヨーロッパリーグチャンピオンでありプレミア3位のチェルシーとの一戦。対する川崎はシーズン真っ只中で14試合無敗で臨むという圧倒的に優位な状況での試合となった。

チェルシーは4-2-3-1の配置。川崎は今のスタイルである4-2-3-1で挑む。9人交代できるという事で飛ばし気味の川崎だが個人戦でも組織戦でも相手に上をいかれ前半は心が折れたかチャレンジ精神が見えなくなり終了。ハーフタイムで喝を入れられたのもあるが4-4-2にした事で前線に人がいる状態を作れる。前プレスはハマらないので諦めキッチリ奪って前に届けたいがやはり相手が強い。それでも相手がバテたタイミングの残り10分で憲剛投入からのダミアン決勝点で勝ち。

内容的には完敗だが勝ちにこだわった鬼木采配の勝ちともいえる試合だった。勉強になったし、勝ったという事実が大きな財産になる1勝であった。

ピックアップ

・不完全なPlan A

鬼木フロンターレの得点と言えばボールを繋ぐではなく前プレスからのショートカウンターであるが、この日のスタメンはキーマンが2人いなかった。トップ下の憲剛とボランチの大島だ。代わりに家長と下田が入ったがこの2人は前プレスが上手くない。少なくとも一番重要なポジションであるスイッチ役の家長が上手くないのでハマるものもハマらない。家長はタイミングが自分だけなので周りが付いてこないし、下田は反応と判断が悪くボールの取り所がどこでどうやって奪うのか決めきれない印象だ。相手が上手いのもあるが、だからこそ憲剛をいれた前プレスがどうなるのかが見たかった。鬼さんとしても試したかったかもしれないが車屋が怪我した事であの形しか無くなってしまったのだと思う。守田は両サイドバックとボランチをやったが満足いくパフォーマンスとは言えず車屋の重要さが際立つ結果となった。

・通用しなかった攻撃と通用した守備陣

この試合は9人交代出来るが前半から見ていて田中とジェジと谷口は交代させる事が出来ない重要な選手だった。全く攻撃をさせてもらえない状況だったので失点する訳にいかなかったので誰も減らす事が出来ず攻撃の手を打てたのが憲剛投入の80分だった。

田中はボールを奪う所と散らす所で「挑戦」を続けていて好感が持てた。ある程度の手応えもつかんだだろう。ジェジと谷口はJリーグと同じ鉄壁の守り。ピンチをどうにかするジェジとボランチが封じられてる中でビルドアップに気を吐く谷口は最高のコンビ。なんで代表に呼ばないのか分からない。

・感じた力量差

しかし単純に力量差を感じる試合だった。上記の条件があるにせよ、前プレスはハメる前に一番出されたくない場所に簡単に出せれパス一発で無力化、人数かけて仕掛けても相手は人数かけずに対応し、カウンターでは数的不利になる。Jリーグではこっちの意図通りにゲームが運ぶがチェルシー相手だと一手で状況をひっくり返せる事を身をもって教えてもらった。ものすごく単純なところで圧倒的な差を感じる事が出来たのは大きい。監督変わったばかりでも対応出来るのは、そもそもの選手の引き出しの多さと組織としての目の揃い方。「こう来たらこうすればいい」がオートマチックに決まっている。個人技磨くよりサッカーを勉強しないと海外移籍で試合には出れないと思ってる人間としては、これこそが世界との差だというのを間近で見れて嬉しかった。そして、フィジカル面でも世界で一番あたりの激しいプレミアであるが、この試合ではカードが出なかったし、全然当たってこなかったがそれでもあのプレッシャーだと思うと実際はもっと大きな差があるんだろうと痛感した。

個人で気になったのは知念がJリーグ気分で身体をぶつけてボールを奪いに行き跳ね返されるシーンが何度もあったがああいうプレーは実に良くない。失敗した時に体勢を崩すのが知念だけでその瞬間数的不利が生まれるからだ。スタメンや代表を目指すならああいう軽いプレーはやめた方が良い。2トップとしての動きは改善されたが甘いプレーを好まない鬼木監督のもとではもう少しプレー選択の向上が必要。

全体的に言える事は相手を剥がす力のある差。ウチの選手はパスで剥がせるがワンドリでかわすのが上手い選手が少ないので純粋な一対一を求められると効果的なプレーが出来ず、逆にプレスに行った事が穴を開ける元凶となる。チェルシーの選手はここが上手いので2人で囲む前にコースを消したはずの場所を簡単にかわされてしまったのが印象的だった。ACLでもそれなりにハマっていただけに大きな差を感じたプレーだった。パスで剥がせず、ドリブルで剥がせず、そしてパスは人を飛ばすパスが出せずと自分たちの武器を全て上回られた中、選手が何を感じどう活かすてくるのか、次節大分戦が楽しみである。

・山村 和也

今まで何を武器にどこで戦うのかよく分からなかった「良い人そうなサラリーマンスマイル」山村。この試合では奮闘した田中に代わってボランチに入ったがこの交代は試合の流れを決める重要な交代であった。守備をどうにかしていた田中ジェジ谷口トライアングルの解体による「失点をするリスク」「守備安定化からの攻撃のカードが切れるかどうか」の2つの観点があるからだ。田中以上に攻守に輝く必要は無いが守備を安定させてくれれば攻撃的な選手を入れる判断を下せるが、田中と同等だと残り時間も凌ぎ切ろうとなるだろう。そんな中、ボールキープと前を向く力により川崎に前に行く時間を作ったのはとても良かった。守備安定化と攻撃時間の確保という大きな仕事が憲剛投入につながったと考えると影の功労者として名前を覚えておきたいレベルだ。いままで中途半端な使われ方で中途半端なパフォーマンスであったが武器の1つをみせてくれたのは嬉しい。

高さもあるので攻撃のオプションにもなれるので鬼さんが期待している仕事が少し見えた気がする。その相手がチェルシーというのが面白い所だが、相手がバテて運動量よりフィジカルバトルに寄ってきたのは大きかったかもしれない。それでも存在価値を見せた山村にこれからも注目していきたい。

ライブ

15分

互いに早い攻撃を展開する立ち上がり。川崎が押し気味に進めるが相手陣地に押し込んでるのに押し込めない。押し込んでるのにジェジに普通にマークがつくあたり慣れてる。逆に前からプレスを決められ始める。崩し方もハメ方も上手い。

30分

相変わらずの展開も場所の使いどころとこちらのプレスを気にしないチェルシーペースに。やる事が上手くいかないのでだんだんチャレンジ精神が無くなる川崎。受けに回らず前に行こう。守田と下田が仕事してない。

45分

実力差を感じさせる展開。ジェジ 谷口田中小林阿部は機能してる。家長齋藤は個人技より。あとは厳しい。車屋不在が大き過ぎる。前プレするのに家長は不適。後半6枚替えぐらいかな。

60分

大幅入れ替えで4-4-2。知念が真ん中に固執しなくなったのでダミアンとの関係が改善しているように見える。スペース使いの脇坂が希望の星。ボランチは見せ場を作れるか。チェルシー強い。

75分

田中に代えて山村。流れは変わらないが山村がボールキープと運ぶのの手伝いをしてくれて少しは改善。ただ決定機を作られ新井のセーブでなんとかしのぐ。少しずつチャンスの気配はあるがパスワークでは崩さず。ダミアンの一発かセットプレーの谷口が光。守備陣大奮闘。

90分

ボール持てつつあるも攻撃に移れない川崎。満を持して憲剛投入。するとセットプレーから憲剛のクロスにダミアン。短い時間で流れを持ってきた憲剛さすが。守田はボランチも両サイドもイマイチだけど頑張った。内容完敗も自信につながる勝利。知念はプレー精度がJリーグ慣れしてるのが気になる。

プレビュー

現世界最強リーグであるイングランドプレミアリーグ所属のビッグクラブであるチェルシーFC。1905年生まれの114歳。チームカラーがブルーなのでthe bluesと呼ばれている。ロンドンのクラブだが主に富裕層のサポが多い(同じロンドンの人気クラブアーセナルは労働階級が多い)。

チームの特徴と言えば豪華スターを並べる多国籍軍。食い合わせなんて関係ない。取り敢えずスターを集めたらいいんだよ!的な手法を1990年代は繰り返していた。プレミアは基本体のぶつかり合いラブのラグビー脳だが、当時は特にその傾向が顕著だった。そんな中当時世界最強リーグイタリアセリアAから接触プレーをしないファンタジスタを取ってみたりとプレミアを沸かすクラブであった。

そんなみんな大好きネタクラブであったがロシアの石油王アブラモビッチがオーナーに就任してから多少計画的な補強を始めると徐々に強豪感が出てくる。監督に投資を始めモウリーニョで久しぶりの戴冠。その後もリーグの主役を貼り続けて去年はヨーロッパリーグ制覇。

クラブのレジェンド、ランパードを監督に迎えた今年のモチベーションは高い。

「私が求めるのは、エネルギーに満ち溢れ、スピード感のあるサッカーだ。ボールを失ったらすぐ取り返す、ボールを持っていたら、早く進める」と、昨季のポゼッションサッカーからの脱却を示唆している。

と意気込んでおり川崎スタイルとの戦いが楽しみである。

選手も入れ替わっているので説明が難しいが、ドリンクウォーターは岡崎とやってた頃の名前で今はドリンクビアって呼ばれてるんだよ?とか、ダビドルイスは能力高いけど去年は監督に干されて試合に出れなかったけど今年監督変わったからヤル気マンマンだよ!とかぐらいしかない。

とにかく川崎スタイルでぶち当たってワールドチャレンジに相応しいチャレンジをして欲しい。

投稿者:

r812

川崎在住のソフトウェアエンジニア。 自然と映画とサッカーをこよなく愛す。 サッカーフロンターレを熱く応援しています。

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