【サッカー】スタジム問題を考える

フロンターレの人気がすごい。スタジアムは常に満員。チケット完売も続く。ついにはシーチケすら売り切れた。そこで話題になるのがスタジアム問題。15年に26,000人収容にする第1期改修であるメインスタンド改修を行ったが、現状は第2期改修であるサイドとバックスタンド改修し早期に35,000人規模への改修を求める声が大きい。実際の所どうなのかを考えみた。

等々力陸上競技場は川崎市のもの

前提として一番大きいのはココ。川崎市民の税金で成り立っているのが我らがスタジアムである。行政と箱物は相性が悪い。理由は簡単であるが箱物は使おうが使うまいが維持費がかかる。今より規模を大きくするとなると尚更だ。維持費と改修費で10年で400億円以上投資する事になる。ここを理解してもらえるだろうか?という問題がある。Jリーグが出来た時サッカー場には人が溢れた。しかし、そこからは減る一方。そんな流れの中で大きくする必要があるのか。議会で考えたらイエスとは言わないだろう。だが、地域密着で評価を得た事でフロンターレは川崎市と強い絆を作る事に成功した。そしてこのタイミングでJリーグのライセンス変更が来た。「J1のスタジアムは35,000人規模である事」という2020年基準だ。これによりほとんどのチームが満たしていない基準に対して努力をしなくてはならなくなった。

今新しく20,000人規模のスタジアムとか作ってる所とかどうするんだろう?というか健全な経営をしろと言いつつ、一番金のかかるスタジアムをライセンスをチラつかせて強要するのってどうなのよ?と思わなくはないが、これのおかげで議会に対して「フロンターレがJリーグライセンスを失っていいのですか?」と問えるようになったのは大きい。

というわけで、フロンターレが人気だから改修する訳でなく老朽化とライセンスの為に改修はする方向になった。当たり前だけど改修の理由はライセンスと老朽化の話なので専用スタジアムは論外。個人的には40,000人規模にして国際大会基準を満たして欲しかったけど、街のスタジアムである事のほうが重要なので受け入れるとする。

溢れた人をどうするか?

考えていて思ったのがこれからのスポーツ観戦のスタイルだ。今後はVRやマルチカメラなどによる自宅でも臨場感のある体験ができるスタイルが進化していくだろう。ワザワザ混雑の中で観るより家で大画面で座って観れる方が幸せな人たちも多くいるだろう。例えばTVの大型化とホームシアターの進化、ネットでの高画質動画配信などで「映画を観る」という体験は大きく変わった。映画館は3D、4D、ライブサウンドなど「映画に来なければ体験できない」仕組みを次々と考えているが、先のVRなどの進化の先に勝機があるかは疑問である。

サッカーに限らずどのスポーツ観戦も同じであるが、そこに行かないと得られない体験というのが存在する事はとても重要な事だ。幸いな事にフロンターレはフロンパークというサッカー以外のコンテンツが強い。そして本業のサッカーも魅力的なサッカーをしている。なのでみんなスタジアムに来たい。だけど、チケットが取れないとなっている。しかしスタジアムが大きくなるのは少なくとも数年後だ。さらに改修に着手している間は当然ながら収容人数は減る。この数年は純粋に機会損失になるので、ここに対する手段を考えた。

スタジアムを拡張しよう

思い切ったアイデアだと思うが、サッカーを観るのがスタジアムだけというのを取っ払おうという発想だ。ヒントはスポーツバーとパブリックビューイング(PV)である。チケットがなくても観れる、家よりスタジアムの雰囲気が味わえるという理由でみんな集まってくる。みんなで盛り上がる事の魅力は映画館で「応援上演」が大成功している事からも明らかだ。

等々力陸上競技場の良さはアクセスの良さだと思う。街を抜けるとそこにスタジアム。そして武蔵小杉というアクセス抜群の駅の存在だ。東急とJRが複数乗り入れ新丸子、武蔵中原といった近辺駅まで徒歩圏内という分散力の高さも売り。なので等々力陸上競技場でのPVは常に行い、なんなら武蔵小杉駅前広場などでも同時にPV実施するのはどうだろうか。試合を観るのに等々力に行くという感覚から武蔵小杉に行くという拡張だ。近隣のお店も積極的に試合を放送する。「スポーツのまち」「音楽のまち」を掲げる川崎市と手を組みやすいのでは無いか。専用スタジアムでは味わえないサッカーの街という体験。サッカー知ってる人も知らない人もなんかイベントだから参加している人も楽しめる空間。それが川崎市。そんな展開に持っていけたら他には無い場所としてこれからのイベントを考えられるんじゃ無いかなと。スタジアムは遠いけど駅までなら行ける人にリーチできるし。SHISHAMOが等々力でやるときに同じように展開してあげれば新しい都市型フェスを示せるかもしれないし。

PVに付加価値を

そんな感覚を持つ街に育てていくとこれからのスポーツ観戦に新しいイベントとのコラボできるんじゃ無いかな。戸田さん中西さんとかによる裏解説付きパブリックビューイングとか人気あると思うけどな。人によってはスタジアムよりPVを選ぶ人もいるイベントに育てられると思うので。子供連れの家族が集まるPVとか審判員によるルール解説があるPVとか。

PVは準備も大変だけど、このスタイルが成功した場合のリターンは大きい。何より試合に呼ばれないとお金がもらえなかった審判だったり、元選手だったり、コメンテーターだったりに新しい仕事が増える。新しい仕事が生まれると言う事は市場が大きくなると言う事で選手達の待遇も良くなる。日本のスポーツビジネスを広げるためにもPVは強い武器になるポテンシャルを秘めている。

一番大事なこと

ここで一番大事なことはフロンターレに限定しないこと。アメフトでも相撲でも川崎市が関係するスポーツ/音楽イベントすべてを包括的に「スポーツのまち」「音楽のまち」の一環として提案することに意味がある。みんなが手を取ってそういう街づくりをすると魅力的な街になると思うし、イベントの楽しみ方の多様化にも応えられるのではないかと思う。

投稿者:

r812

川崎在住のソフトウェアエンジニア。 自然と映画とサッカーをこよなく愛す。 サッカーフロンターレを熱く応援しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です